
我々は、研究員を含めて10名程度のグループでアメリカ国内の数か所を視察していた。
2016年3月24日(木)。当日は春のストーム(暴風雨)であった。
時間的な問題があり、昨日の実践の様子を撮ったビデオを参観。
その後、HighScope専門家の解説、質疑応答となった。
HighScopeの実践は、支援の専門家であればすぐにその質の高さに気づくものだった。
表面上は子どもたちと楽しく遊んでいるだけ…に見えるが、
支援者は、意図的に子どもたちのアイディアを膨らませ、問題を言語化し、自分たちで遊びを展開したり問題を解決したりできるように促していた。
このことが、支援者個人の資質だけに頼るのではなく、専門家養成のシステム、子どものアセスメントの方法、カリキュラム等によって保障されているのである。
つまり個人ではなく、システムが質を担保する仕組みができており、だからこそエビデンスベースの実践となり得ることがわかった。
この訪問で、印象的だったことがある。
それは、若林先生が「日本人が訪問してくることそのものが珍しい」「こんなに内容までしっかり理解しようとする日本人が来たのは初めて」とおっしゃっていたこと。
HighScopeは、アメリカの国内だけでなく、世界各国にも広まっている。
中国からは、毎年、バスで団体が視察に来るほどだそうだ。
一方、日本からのアプローチは皆無。そのことには、本当に驚いた。
この「質の高い幼児教育の情報」は、もっともっと日本に広めるべきだと強く思った。そして、次の行動に出ることとなる。